Q. 血糖値が高いとそもそもなんでいけないの?

糖尿病について

血糖値が高い状態というのは、具体的にはHbA1c(過去1〜2ヶ月の平均血糖値を反映する数値)が6.5%以上のことを指します。
この数値になると「糖尿病型」といわれ、体の中で糖質の利用がうまくいっていない状態となり体の中の特に細い血管に負担がかかってきます。

血糖値が高い状態のまま放置すると、将来的に怖い合併症のリスクが高くなります。

特にHbA1cが7.0%以上になると、合併症リスクがグッと高まります。

ちなみにHbA1cが7.0%未満でも人によっては足が痺れたり(神経障害)や目がかすんだり(目の微小血管にダメージ)することはたまにあります。

これは個人の感じ方の違いや敏感な人ほど症状が出ていると感じる傾向にあります。

もしこのような症状を感じたら小さなダメージが体の中で始まっている可能性があるので、早めの受診や対策が必要です。

糖尿病の合併症としては糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害の3つがあります。

  • 糖尿病性網膜症:目の奥にある網膜の小さな血管が木傷つき、進行すると視力低下や失明することもあります。
  • 糖尿病性腎症:腎臓の血管が傷つき、老廃物をろ過できなくなる病気です。進行すると人工透析が必要になることもあります。
  • 糖尿病性神経障害:手足の神経がダメージを受け、痺れや痛み、感覚の鈍化が起こります。感覚が鈍いとケガや感染に気づきにくく、足の壊疽につながることもあります。

高血糖は微小血管だけでなく大血管も障害し、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めるのです。糖尿病は「目や腎臓だけの病気ではない」ということを意識しておくことが大切です。

これらの合併症は、血糖値をコントロールすることで予防したり、進行を遅らせたりすることができます。食事や運動、必要に応じたお薬で血糖値を管理することは単に数字を下げるためではなく、将来の健康な生活を守るためにとても大切なのです。

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